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責任者からのメッセージ
武田 真幸(教授)
奈良県立医科大学 がんゲノム・腫瘍内科では、固形がんの薬物療法を担っています。
これまで、がんの治療は、臓器別診療科が主に行っていましたが、医学の進歩により、臓器横断的な分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤等の新規抗がん剤の登場により、高度な知識が求められるようになってきており、がん薬物療法専門医である腫瘍内科のニーズがますます高まっています。
当科ではエビデンスに基づく治療を提供するだけでなく、副作用のマネージメントを、各診療科や薬剤師、看護師共に緊密に連携しチーム医療を行っています。薬物治療は、入院での実施から患者のQOLを重視した外来化学療法に置き換わってきており、内科専攻医プログラムでは、外来薬物治療を中心に研修頂く予定です。指導医(がん薬物療法専門医・指導医)の指導のもとで、専門的な診断・治療方法の決定、インフォームドコンセント、副作用のマネージメント等の研修を行うことで、腫瘍学の基礎知識の取得を目指します。
当科での研修を心よりお待ちしております。
キャリアパス
専攻医3年間で、各診療科をローテートし、専攻医修了時で,「研修手帳(疾患群項目表)」に定められた 70疾患群のうち,少なくとも通算で56疾患群,160症例以上を経験する必要ありますが、臓器横断的な診療を行っている腫瘍内科をローテートすることで、多くの疾患群の症例を受け持つことが可能です。内科専門医取得後、腫瘍内科専門医であるがん薬物療法専門医の取得を目指します。
奈良県内には腫瘍内科医が慢性的に不足しており、奈良県内のがん拠点病院に於いても腫瘍内科医の不在施設が複数あります。当教室に入局した上で、固形がん全般の薬物治療のトレーニングを受けて頂いた後は、大学院進学による学位取得を目指したり、奈良県内のがん拠点病院での腫瘍内科医として活躍が期待されます。
先輩医師からのメッセージ
吉井 由美
がん薬物療法は分子標的治療薬や免疫療法、さらにそれらの薬剤を効果がありそうな人のもとに届けるためのゲノム医療の発展など、新しい時代に入ってきており、非常にやりがいのある分野だと思います。
またがんの薬物療法はチーム医療の良いモデルといわれています。がんを抱える患者さんの告知から診断、また終末期までのキャンサージャーニーを支える上で、患者さんの多様なニーズにこたえるためには多くの職種が連携していく必要があります。腫瘍内科では腫瘍内科医師と多診療科の看護師、薬剤師、メディカルソーシャルワーカー、栄養士などが連携して診療、ケアにあたっており、文字通りのチーム医療を濃く体験できるのも魅力の一つです。ぜひ、当科での研修を考えてみてください!
一週間の業務例
← 図表は左右にスクロールできます。 →
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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午前 | 初診外来 | 外勤 | 初診外来 | 初診外来 | 初診外来 | 月に1回程度当直 | 月に1回程度当直 |
午後 | 病棟業務・カンファレンス | 病棟業務・カンファレンス | 病棟業務・エキスパートパネル | 病棟業務・症例検討会・医局会 |
腫瘍内科の業務として、外来診療と入院診療が挙げられます。できるだけ多くの癌腫の患者を受け持っていただく予定しており、外来では初診外来を担当していただくことで、診断や今後の治療方針の決定等腫瘍内科医として必要なプライマリケアを習得していただきます。隔週木曜日には遺伝子パネル検査結果をディスカッションするエキスパートパネルが開催されます。また、疾患別キャンサーボードに参加し、治療方針決定等適切なアドバイスができる様トレーニング行います。症例検討会は、初診患者や受け持ち症例の治療方針についてエビデンスに基づいて決定します。興味のある分野に対して臨床研究の指導を行います。当直業務は、他科と合同で行っており、平日および休日併せて月に4回程度の当直業務があります。週に2回以上の他科とのカンファレンスを行い、新患患者の情報共有、今後の治療方針の検討を行います。
GSコースの三年間
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4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
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1年目 | 腫瘍内科 | 他内科 | 他内科 | 他内科 | ||||||||
2年目 | 連携施設にて研修 | |||||||||||
3年目 | 腫瘍内科 | 腫瘍内科もしくは症例が不足している診療科をローテーション |
1年目は大学病院で研修を行い、初期あるいは後期の半年間に腫瘍内科で専門研修を受け、腫瘍内科医としての基本的な姿勢を学びます。残りの半年間は他内科をローテートし、内科専門医取得に必要な症例を受け持ちます。2年目は連携施設での専門研修を予定しております。3年目は再び大学病院での研修が中心ですが、必要症例が不足している診療科にローテートすることも可能です。学会発表や論文発表も積極的に行って頂きます。
連携施設
お問い合わせ
- 奈良県立医科大学附属病院 腫瘍内科(がんゲノム・腫瘍内科学)
- TEL:0744-22-3051(代)
その他、詳細情報については特設HPへ