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内科医を考える君たちへ
レジナビFairオンライン2022掲載動画
当院内科専門医プログラムについて
本プログラムは、奈良県の公立大学附属病院である奈良県立医科大学附属病院を基幹施設とし、奈良県内全医療圏ならびに近隣医療圏にある医療機関(連携施設)と連携した内科専門医研修プログラムです。
本プログラムの内科専門医育成は、内科専攻医が、
①内科専門研修を通じて奈良県医療圏の医療事情を理解し、地域の実情に合わせた実践的な医療が行えること
②内科専門医としての基本的臨床能力を獲得し、さらに高度な総合内科のgeneralityを獲得する研修や内科領域subspecialty専門医研修に進むことができること
これらを目的に行います。
初期臨床研修を修了した内科専攻医は、本プログラム専門研修施設群での3年間に、豊富な臨床経験を持つ指導医の適切な指導の下で、内科専門医制度研修カリキュラムに定められた内科領域全般にわたる研修を通じて、標準的かつ全人的な内科的医療の実践に必要な知識と技能を修得します。
内科領域全般の診療能力とは、臓器別の内科系subspecialty分野の専門医にも共通して求められる基礎的な診療能力を指します。また、知識や技能に偏らず、患者に人間性をもって接すると同時に、医師としてのプロフェッショナリズムとリサーチマインドも修得して、様々な環境下で全人的な内科医療を実践できるとともにリーダーシップを発揮できる能力です。
プログラム統括責任者メッセージ
プログラム統括責任者
吉治 仁志
当院は、奈良県はもとより他府県からも多数の外来・入院患者さんを受け入れています。奈良県における中核病院としての役割を果たすとともに、地域医療にできるだけ貢献することを目標としています。
急性期内科疾患に対しても「県民医療における最後の砦」として受け入れることを基本的方針としており、多くの大学病院と異なりほぼ毎日緊急検査や処置をはじめとした救急患者の診察を多くの診療科で行っています。大学では市中病院に比べてきめ細やかな研修が受けられないのではないか、と心配する医学生・研修医がいますが、奈良医大では決してそのような事はありません。特定の領域に偏らないより多くの症例を経験させると共に、内科系サブスペシャリティー専門医として要求される多岐にわたる知識・手技などを習得できるように指導しています。研修医には一つ一つの症例を丁寧に診て、疾患の本質を究めていく体験を通して興味を深めるとともに、責任をもって患者さんを最後まで診ることを指導しています。このようにして、一般内科医としての知識・技術に加え、それぞれの分野において高い専門性をもった診療レベルが自然と身につくようになります。
1つの例として、当院では大学病院としては非常に珍しく、24時間365日ERを行っています。専門的な疾患だけではなく内科的疾患におけるプライマリーケアについてもきちんと学べる体制になっています。2022年度からは在宅支援システムも開始されており、先端医療から在宅診療まで内科医の基本が学べる環境が整っています。
当院は奈良県の感染症指定病院であることから多くのCOVID-19患者を受け入れており、感染症領域に関しても内科医として必要な知識を研修の間に学べるようになっています。 一方で、全国的にCOVID-19診療の影響で研修医にとって様々な手技を修得する機会が減っているとされています。しかし医療技術は日々進歩しており、内科医にとっても様々な高度医療手技が要求されることに変わりはありません。本学では、総額で約2億円の高度シミュレーターを整備しました。これ程の規模で高度シミュレーターを整備した大学病院は殆どありません。コロナ禍においても、普段の日常診療に直結した形で内科医にとって必要とされる様々な手技が最新の高度シミュレータにより修得可能となることも本学で研修する大きなメリットになると思われます。
内科専門医を始め様々なサブスペシャリティ資格を円滑に取得してもらうために、学内の内科学講座が密接に連携して、効率的でかつ柔軟なプログラムを工夫しています。それぞれが専門性の高い研修体制の提供が可能であると共に、内科全体が仲良く連携・協力して運営にあたっています。J-OSLERに関しても、各指導医と臨床研修センターがきめ細やかにフォローすることで期間内における終了をサポートしています。
我が国は超高齢社会に突入しており、内科医へのニーズもそれに伴い変化しております。深い専門性と同時に全人的内科医療に対応できる能力も要求されるところですが、そのためには連携施設での研修も充実したものとなる必要があります。奈良医大の連携施設は、奈良、大阪に加えて東京にも連携施設を有しており、専門性の高い内科医療と高齢者医療の研鑚にも適した病院群となっております。
このように大学病院しては他に類を見ない研修システムを有する奈良医大で充実した内科専攻医生活を送っていただくことを希望いたします。