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呼吸器・アレルギー・血液内科

責任者からのメッセージ

室 繁郎(教授)

呼吸器・アレルギー・血液内科では呼吸器・血液内科疾患の診療・研究を行っており、多彩な疾患に対応しております。そのため、これら各領域に精通した指導医がおり、後期研修医教育を丁寧に行っています。呼吸器疾患においては、非腫瘍性疾患として肺炎、気管支喘息、COPD、間質性肺炎、肺高血圧症などの診療と、急性期呼吸管理や、睡眠時無呼吸症候群や慢性呼吸不全に伴う睡眠呼吸障害の在宅呼吸管理にも力を入れています。肺癌では、日進月歩で開発されている新規治療薬を積極的に導入し、また呼吸器外科や放射線治療部と連携を取りながら包括的診療を行っています。

次に、血液内科領域では希少疾患も多々ありますが、造血器腫瘍の診療が中心となっています。悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫の順に発症頻度が高いのですが、化学療法を基本とし、放射線療法の併用や造血幹細胞移植などの治療手段により治癒を目指せる状況となってきました。治癒をゴールに飛躍的な発展をしている血液内科はやりがいのある領域です。いずれの疾患群にいたしましても、急性期の呼吸管理・全身管理は重要であり、幅広い視野をもち、呼吸器病学を・血液病学を共に学び診療と研究に貢献する人材を育成したいと考えています。

キャリアパス

当科に入局してGeneralist-Specialist/Scientist (GS) コースを選択した場合、専攻医期間3年間のうちスタートの4か月間は当科にて初期トレーニングを実施します。その後は他科を各2か月ローテートします。2年目は連携施設での研修となりますが、研修する連携施設は履修状況によって柔軟に対応して相談のうえ決定する予定です。3年目は当院にて当科または他科をローテートします。他科ローテートについては必要症例が充足するように調整します。3年間の専攻医期間終了後に新・内科専門医資格が所得可能となり、その後呼吸器又は血液疾患専門施設で2年間の研修を経て呼吸器専門医又は血液専門医の資格が所得できます。

大学院入学については、専攻医3年目より可能となります。

専攻医終了後は、大学で研究・臨床・教育分野で活躍する、海外留学で知見を広げる、一般病院で専門医として活躍する、開業してプライマリケア医・在宅医として地域に貢献するなど、個々の希望に沿った道に進めるように応援していきます。

先輩医師からのメッセージ

鵜山 広樹

呼吸器内科の病棟では、肺癌の化学療法、放射線療法を中心に、間質性肺炎、COPD、気管支喘息、肺炎といった患者の主治医として治療にあたります。また気管支鏡検査、終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査、右心カテーテル検査などの検査入院の方などもおられます。呼吸器内科は悪性腫瘍や感染症、膠原病、アレルギー疾患、肺循環障害など様々な疾患を幅広く経験できる科です。また血液内科の病棟では主に急性白血病や悪性リンパ腫患者の主治医として化学療法、造血幹細胞移植(自家、同種)などの治療にあたります。血液疾患は専門性が高く、とっつきにくい印象をお持ちの先生方もおられるとは思いますが、その診療を通して化学療法および支持療法、発熱性好中球減少症や免疫不全患者における日和見感染症の管理、輸血療法などの研鑽を積むことは内科領域全般において活かすことのできる経験です。また、貧血や血小板減少、リンパ節腫大といった症候へのアプローチを学ぶことも肝要です。

以上より、当科は呼吸器・アレルギー性疾患さらには血液疾患に至るまで幅広く診療を行っておりますので、内科専門医を目指す先生方は是非、当科での研修をお勧めします。

一週間の業務例

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午前 初診外来 病棟業務 症例検討会
研究
出張(他院外来) 外来 月に1回当直 月に1回当直
午後 気管支鏡検査
医局会
カンファレンス
病棟業務
カンファレンス
病棟業務
回診
4科合同カンファレンス
出張(他院外来) 外来 月に1回当直 月に1回当直

週に2回カンファレンスを行い、入院患者の情報共有、今後の治療方針の検討を行います。また放射線科、呼吸器外科、放射線治療科との4科合同カンファレンスで肺癌を中心に今後の治療方針の検討を行います。

2週間に1回水曜朝に症例検討会を行っています。

当直は月に約3回(平日2回、休日1回)程度です。

GSコースの三年間

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4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
1年目 呼吸器or血液内科初期トレーニング 他内科1 他内科2 他内科3 他内科4
1年目にJMECCを受講/医療安全・医療倫理・感染対策セミナー・CPCなどの受講
2年目 連携施設(内科全般の診療・初診+再診外来診療)
学会発表
3年目 他内科5 予備(不足内科領域研修) 呼吸器or血液内科トレーニング
学会発表/症例報告など論文発表/医療安全・医療倫理・感染対策セミナー・CPCなどの受講

Subspecialtyを呼吸器・アレルギー内科とするか血液内科とするかで若干のプログラムの調整が必要になるかもしれませんが、Subspecialty重点期間は、適宜、調整していきます。1年目は大学病院にて、最初の4ヶ月間は呼吸器・アレルギー内科・血液内科いずれかで基本的トレーニングを受けます。その後は原則として2ヶ月毎に内科専門医取得に必要である他内科領域の研修を行います。2年目は連携施設において内科全般の診療(初診+再診外来含む)を行います。3年目は大学で内科専門医取得に不足している他内科で研修し、その後Subspecialtyを中心に当科で研修を行います。あくまでこれはモデルケースであり、履修状況によって柔軟に対応致します。

お問い合わせ

  • 奈良県立医科大学附属病院 呼吸器・アレルギー・血液内科
  • TEL:0744-22-3051(代)

その他、詳細情報については特設HPへ

呼吸器・アレルギー・血液内科 特設ページ